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Feature | 特集

子どもも大人も要注意!帯状疱疹

2019年 10月03日 14:10

よく耳にする病名ですが、どんな病気なのでしょう

水ぼうそうは水痘・帯状疱疹ウイルスに感染して起こりますが、治ったあとも体内の神経節にウイルスは潜伏していて、加齢やストレスなどで免疫が低下すると、再度ウイルスが活発化して、症状が出ます。これが帯状疱疹です。
最初はピリピリと虫に刺されたような痛み、次に赤い斑点が帯状に現れます。

 (帯状疱疹の患部)

「帯状疱疹が一周したら亡くなる」は迷信?!

いろいろな部位に帯状疱疹は現れますが、胸から背中にかけて最も多く現れます。そして、身体の左右どちらか一方だけに出ることが特徴です。昔は「帯状疱疹が身体を一周したら亡くなる」などと言われることもありましたが、そんなことは一切ありません。ご心配には及びません。

お薬で治りますか

基本的に飲み薬や塗り薬を処方しますが、帯状疱疹が目のまわりや耳、顔面にできると角膜炎や耳鳴り、難聴、顔面神経麻痺が現れたり、陰部にできた場合は排尿障害などの合併症を起こします。このような場合は入院治療が必要になります。

再発するのですか

以前は「一度かかったら再発しない」と考えられていました。しかし最近は、再発する方も増えています。再発した場合は、最初にできた部位と違う場所に現れます。  

何か気をつけることはありますか

強い日差しなどストレスが引き金となって小・中学生でも帯状疱疹になります。早めに治療を開始し、しっかり治さないと「帯状疱疹後神経痛」という後遺症に悩まされることがあり、注意が必要です。
水ぶくれやびらんなど患部の表面にはウイルスがあるため、妊婦やお子さん、水ぼうそうに一度もかかったことがない方は、帯状疱疹の症状が現れている部位に触らないようにしましょう。

(皮膚科医長 栗原雄一先生に聞きました)

 

 

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