せいてつLab ~医療を知る 健康を守る~

クスリのはなし

薬と服用時間

2016年 12月08日 17:43

みなさんが病院や薬局で薬をもらったとき、「1日3回毎食後」や「1日2回朝夕食前」などの飲み方が書いてあるのを目にすると思います。
今回は、薬を正しく服用できるよう、服用時間について紹介します。

「食後」食事の30分後まで

最も一般的な服用方法です。食後に服用することで、薬により胃が荒れるのを防ぐことができます。

「食前」食事の20~30分前

食前に服用することで、食事中から食後に効果を発揮します。胃の調子を整えて食欲を増す薬や、食べたあとの吐き気を事前に抑える薬などがあります。

「食間」食事の2時間後

空腹のときに服用することで、効果が最大限に発揮されます。食間とは、食事の最中ではありません。食事と食事の間に服用しましょう。漢方薬や毒素を吸着する薬などがあります。

「就寝時(寝る前)

寝る前に服用することで、寝つきを良くしたり、翌朝に効果を発揮したりします。

㊟ 睡眠薬は寝る準備をすべて整えて、床に入る前に服用しましょう。

「頓用(とんぷく)

症状が出たときに服用することでその症状を抑えます。
「頭痛時」「便秘時」など、医師の指示にあわせて服用しましょう。

 

【とくに注意が必要な飲み方】

「食直前」食事をとる直前(食事の15分前)

食べ物より先にお腹に入ることで効果を発揮します。食事の準備を整えてから「いただきます」の前に服用しましょう。

㊟ 糖尿病の薬は低血糖が起こるのを防ぐためにも、服用後すぐに食事をとるよう心がけましょう。

「食直後」食事を終えた直後(食事の15分後まで)

確実に食べ物と混ざることで効果を発揮します。
食事を終えて「ごちそうさま」と同時に服用しましょう。

「起床時」朝起きてすぐ

お腹が空っぽである起床時に服用することで効果を発揮します。食べ物と一緒に入って、薬の吸収が低下するのを防ぐためにも、朝起きてすぐに服用しましょう。

㊟ 骨粗鬆症の薬はコップ1杯(約180cc)の水と一緒に服用し、服用後30分は横にならず、水以外の飲食や他の薬の服用は避けてください。
 

【メモ】
薬を正しく服用することで、十分な効果が得られたり副作用を減らしたりすることができます。決められた服用時間をきちんと守って薬を服用しましょう。また、時間通りに薬を服用
できなかったときは、自分で判断せずに医師や薬剤師に相談してください。

最も一般的な服用方法です。食後に服用することで、薬により胃が荒れるのを防ぐことが
できます。

食前に服用することで、食事中から食後に効果を発揮します。胃の調子を整えて食欲を
増す薬や、食べたあとの吐き気を事前に抑える薬などがあります。
【監修】 製鉄記念八幡病院 薬剤部

 

「クスリのはなし」最新記事