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顔面神経麻痺はいつでもだれにでも起こりうる病気です

2017年 4月11日 11:32

                耳鼻咽喉科  梅野 好啓部長 

面神経麻痺とは

その名の通り、顔面の筋肉(表情筋)を動かす神経が麻痺した状態のことです。
原因によって、「中枢性」と「末梢性」に分類されます。
中枢性には脳出血や脳梗塞、脳腫瘍などの病気があります。脳以外の原因が末梢性となるわけ
ですが、実際は90%以上がこちらに該当し、さらにその多くはウィルス性麻痺です。
単純ヘルペスウィルスや帯状疱疹ウィルスが体内に潜んでいて、体が弱った時などに再活性化し、発症すると言われています。

中枢性と末梢性の大きな違い

末梢性では顔面の片側が全体的に麻痺するのに対して、中枢性では目から下は動かないのに、
おでこ(額のシワ寄せ)の動きが保たれることです。それ以外にも、末梢性では耳の症状や回転性
めまいを伴うことがあります。

末梢性麻痺を治療するのが耳鼻科医の役割です。顔面神経麻痺は早期対応が重要なため、原因の
検索と治療を同時進行で行っていきます。検査は顔面神経のダメージを評価する検査のほかに、
聴力検査やめまいの検査、血液検査などがあります。MRIによる画像評価も行います。

療は

ステロイド薬と抗ウィルス薬が中心となります。おもに軽症・中等症に対しては、外来で投薬を
行い、重症例に対しては入院加療(約1週間)をすすめます。
重症例に対しては、神経のダメージを評価し、手術を行うことがあります。また、重症であるほど、麻痺の治癒率が低くなり、回復するまでの時間がかかるほか、病的協調運動(目と口が連動
して動く)などの後遺症のリスクが高くなります。そうならないために退院した後もリハビリが
必要になります。

こうした一連の診療を当科では行っております。末梢性顔面神経麻痺はすぐに耳鼻科を受診して
ください。