血管外科

特色

動脈硬化により動脈瘤や動脈解離、動脈閉塞を起こします。動脈硬化の原因は年齢、喫煙、肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症などです。
動脈瘤は破裂予防や救命のため、手術。動脈閉塞は無症状から間歇性跛行、足の潰瘍、壊死など、症状に応じて薬物療法、カテーテル治療、外科手術を行います。
静脈瘤は病状に応じ、弾力ストッキング着用やレーザー焼灼術などを行います。

扱う疾患

  • 腹部大動脈瘤、末梢動脈瘤(動脈瘤切除再建、ステントグラフト内挿術)
  • 下肢閉塞性動脈硬化症(バイパス術、血管内治療、切断)
  • 下肢静脈瘤(レーザー焼灼術、静脈瘤抜去切除)

検査

  • 下肢血流検査(足関節上腕血圧比、皮膚灌流圧)
  • 超音波検査(エコー)
  • 画像検査(CT、MRI、血管造影など)

実績

疾患 術式 2022 2023
 腹部大動脈瘤  ステントグラフト内挿術 1 1
 乳房部分切除術 3 12
 末梢動脈瘤  切除・再建術 0 0
 ステントグラフト内挿術 0 0
 末梢動脈瘤  解剖学的バイパス 0 0
 非解剖学的バイパス 4 4
 膝上バイパス(鼠径部以下) 3 2
 膝下バイパス(鼠径部以下) 5 2
 血栓除去/TEAなど 9 4
 血管内治療 38 27
 大切断 6 5
 小切断 3 6
 静脈瘤  ストリッピング 1 0
 レーザー焼灼 26 13
 その他(穿通枝処理など) 1 0
 シャント関連 1 0
 血管外傷  トロンビン注入、PCPS抜去 1 5

こんな症状ありませんか?

2-300mも歩くとふくらはぎが痛くなる
下肢動脈が高度に狭窄しているか閉塞している場合、間欠性跛行(かんけつせいはこう)といって、痛みが出現すると一旦休んで、回復するとまた歩くことができるという症状が特徴的です。
こういった症状は下肢閉塞性動脈硬化症などが原因であることが多いですが、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきついかんきょうさくしょう)という整形外科の病気でも同様の症状を起こすことがあります。
このような症状を認める場合は一度、専門医による診察を受けることをお勧めします。
足先の傷が治らない
通常、下肢血流が良好である場合、傷は放っておいても大抵治るものですが、閉塞性動脈硬化症の重症者、しっかり糖尿病治療ができていない人、透析患者さんでは創傷治癒に充分な血流がないためや感染制御ができないため、いつまで経っても傷が治らず、場合によってはどんどん悪化し、敗血症にて死亡したり、救命のため、下肢切断せざるを得ない場合があります。
このような症状を認める場合はなるべく早く、専門医による診察を受けることをお勧めします。
下肢の静脈が浮き出て、瘤のようになっている。足が夕方になると重く、だるい
静脈には逆流防止弁がついており、心臓に向かって一方通行をするようになっていますが、立ち仕事が長かったりなどして逆流防止弁が壊れてしまうと、血液が滞ってしまい、むくみやだるさを生じてくることがあります。下肢静脈瘤とはこのような病気です。
日常生活に支障がなければ、敢えて外科手術を行う必要はありません。但し、症状がひどくなると下腿の色素沈着や皮膚潰瘍などを起こすこともあります。
心配な方は一度、専門医による診察を受けることをお勧めします。

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