リウマチ科

特色

リウマチ科とは、関節リウマチという疾患を診療する科です。一般的には整形外科もしくは内科(膠原病内科)に併設されることが多いですが、当院では、整形外科に併設しています。したがって当院のリウマチ科では、整形外科医が診療を担当します。
関節リウマチに対する薬物療法・手術療法について最新の知識をアップデートしながら行い、また生物学的製剤・JAK阻害薬による治療も適応を選んで行っております。
また、関節リウマチ患者専用のリウマチ外来も開設しています。
関節リウマチをお疑いの場合は、まず整形外科外来を受診してください。

リウマチ外来

専門外来を通して、関節リウマチ患者さんのQOL・治療の質の向上につとめています。

リウマチ外来のご紹介

整形外科で関節リウマチの診断を受けた患者さん専用の専門外来で、医師は田山が担当しています。医師が一般外来で関節リウマチと診断した患者さんのうち、「リウマチ外来」での診療を希望された方を診療します。
関節リウマチかどうかの診断を希望される方は、まず整形外科一般外来を受診してください。
一般的に関節リウマチ患者は、女性に多い疾患であり、午前中に調子の悪い人が多く見られます。そのため、午後からの方が受診しやすいのではないかと考え、外来は午後から診察時間をゆっくりと長く設けています。また、待合室では、病気に対する取り組み方など、患者さんのコミュニケーションの場にもなっています。関節リウマチは長期の治療が必要で、身体障害をともなうことが多いので、患者さん同士の情報交換は有用なことが多いと思います。

病気を早く見つけ、早く治療を開始することが重要

関節リウマチとは、関節の腫れと痛みを主症状とした病気で、いまだに原因不明の病気です。免疫異常を背景としており、関節以外にも肺や腎臓などの内臓にも障害を起こす場合があります。早期に診断し適切な治療をおこなわないと、関節が壊れて身体障害者となることがあります。
以前は、有効な治療薬が少なかったのですが、近年メソトレキセート(商品名:メトレートなど)が主たる治療薬となり、10数年前より生物学的製剤(商品名:レミケード・エンブレルなど)が開発されてから、かなり治療がすすんできました。現在はJAK阻害薬も使用可能です。
また、発症早期に治療を開始することで、関節リウマチの進行を防ぐことができることもわかってきました。病気を早く見つけ、早く治療を開始することが重要なのです。
複数の関節が腫れて、痛みが強くなり、朝起きたときに関節がこわばるような症状が出てきたら、関節リウマチである危険性がありますので、早めにリウマチ科を掲げた医療機関を受診し、診断を受けてください。
関節リウマチには診断基準があり(図1)、症状といくつかの検査の組み合わせで診断が可能です。

2010年欧州リウマチ学会/米国リウマチ学会による関節リウマチの新分類基準

スコアリング
腫脹または圧痛のある関節数 大関節の1カ所 0
大関節の2~10カ所 1
小関節の1~3カ所 2
小関節の4~10カ所 3
最低1つの小関節を含む11カ所以上 5
血清反応 リウマトイド因子、抗シトルリン化ペプチド(CCP)抗体の両方が陰性 0
リウマトイド因子、抗CCP抗体のいずれかが低値陽性(正常値上限の3倍以内) 2
リウマトイド因子、抗CCP抗体のいずれかが高値陽性(正常値上限の3倍超) 3
炎症反応 CRP、赤血球沈降速度(ESR)の両方が正常 0
CRPもしくはESRのいずれかが異常高値 1
罹病期間 6週間未満 0
6週間以上 1