臨床工学部

概要

臨床工学技士(CE:Clinical Engineer)とは、医師の指示の下に、生命維持管理装置の操作および保守点検を行うことを業とする医療機器を専門に扱う医療職種です。当院では現在 12名の臨床工学技士が在籍しています。病院内にて、医師・看護師や各種の医療技術者とともに、チーム医療の一員として生命維持をサポートしています。高度先進医療を支えるにあたり、これから医療機器の高度化・複雑化がますます進むと考えられます。私たち臨床工学技士は、安全性と信頼性を確保する責務を担い、患者さんに安心して治療を受けていただけるよう努めています。

基本理念

  • 医療機器の管理充実を図り、安心・安全な医療の提供を目指します。

業務内容

血液浄化療法業務

当院では95名ほどの患者さんが血液透析療法を受けています。その中で臨床工学技士は回路セッティング、透析関連機器操作、穿刺、血液回収などの透析全般の業務を行っています。また、計画的なメンテナンスと共に徹底した水質管理を行うほか、透析管理システムを導入して安全で質の高い透析療法をめざしています。そのほかにも、地域医療支援病院としてさまざまな血液浄化療法(血液吸着・血漿交換・血球成分除去・胸腹水濾過再静注法・持続的緩徐式血液透析濾過など)の治療支援を行っています。

人工呼吸器管理業務

当院には25台の人工呼吸器があり、おもに集中治療室(ICU)にて使用しています。臨床工学技士は人工呼吸器の日常点検を毎日施行し、また定期メンテナンス・オーバーホール等も着手しています。2010(平成22)年より呼吸ケアサポートチーム(RST)を立ち上げ医師・看護師・理学療法士とともに、患者さんの早期回復に向け貢献しています。

循環器関連業務

循環器関連業務は大きく分けて、PCPS業務と心臓ペースメーカー業務があります。
PCPSとは、機械的補助循環の一つで、遠心ポンプと膜型人工肺を用いた閉鎖式回路の人工心肺装置により、大腿動静脈経由で心肺補助を行うものです。
心臓ペースメーカーとは、心臓に備わった自然のペースメーカの代わりを務める医療用電子機器です。心臓の鼓動が途切れたことを検知すると、ペースメーカは電気的刺激を心臓に送り、正常なリズムで鼓動させるようにします。臨床工学技士はペースメーカー動作チェックを行ったり、プログラムの再調整を行ったりします。また植え込み手術の際にも臨床工学技士が立ち会い、円滑な手術の支援も行っています。

内視鏡業務

2013(平成25)年より内視鏡室の保守管理体制の強化と機器トラブルへの即時対応を目的に内視鏡業務を医師・看護師と協力して取り組んでいます。おもに内視鏡検査の介助支援を行うほか、患者さんのケア、内視鏡で使用するスコープ(カメラ)や各器材の洗浄・点検などを行っていま す。その他に特殊な内視鏡検査にERCP(内視鏡的逆行性胆膵管造影)や気管支鏡検査などがあり、それらの検査にも現在業務介入を進めています。

ME機器中央管理業務

臨床工学技士は生命維持管理装置をはじめ、輸液ポンプ・シリンジポンプ・除細動装置・心電図モニター等、計1027台の医療 (ME)機器を一括管理しています。当院では医療機器を病棟・外来へ貸出・返却する中央管理システムを行っており、常に医療機器専門の臨床工学技士が整備・点検にあたることで安全性確保と有効性維持に貢献しています。

安全管理業務

臨床工学技士は医療機器を担う立場から医療機器安全管理委員会・リスクマネージメント部会・環境感染防止委員会・業務改善検討 会等の委員会に参加し、急性期病院としての責務にも貢献しています。また医師・看護師・診療技術部に対し、医療機器研修会や病棟単位の勉強会・MEニュー ス発行などを定期的に行っており、安全管理において重要な教育・訓練・安全情報公開にも力を入れて取り組んでいます。