がん診療センター


がん診療センターにかける思い

院長  2008(平成20)年1月に「がん診療センター」を開設いたしました。センター長に東秀史副院長・外科部長が就任しています。がんは全ての死因の30%を占めるため、全力で診断や治療に取り組まなければならない病気です。
がん診療をセンター化し、チーム医療のなかで、がん専門医の知識と技術を最大限に発揮いたします。必ず患者さんのお役に立つと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。


院 長  佐渡島 省三


がん診療センター長・副院長  「がん診療センター」は、4大疾病のひとつであり全死因の3分の1を占める「がん」の診療体制をさらに強化するために開設されました。当センターは、がん診療に携わる各診療科の医師のみならず、各部署が連携を密にし、総合的、包括的にがん診療を行います。地域との連携を大切にし、信頼されるがん診療体制を確立させていきたいと考えていますので、どうぞよろしくお願いいたします。


がん診療センター長・副院長  東 秀史



 がん治療の標準化のために治療ガイドラインなどが整備されつつありますが、実際の診療においては、的確な診断と治療方針の決定、高レベルの治療(手術、化学療法、放射線療法)、全人的な緩和医療、と多岐にわたり、それぞれの施設の総合力が問われます。外科はがん診療の中心的な診療科として、センター化による総合的な診療により全国標準、世界水準のがん診療をめざします。 当院の特徴として高齢者や高リスク例が多いことがあげられますが、各チームが協力して、安全かつ根治的な手術を行うべく努力していく所存です。
外科部長  池部 正彦


 肝がんは、約80%がC型肝炎およびB型肝炎ウイルスによる慢性肝炎または肝硬変を基盤として発症します。発がんリスクが高い慢性肝炎または肝硬変症例に対し、積極的に抗ウイルス療法(インターフェロンおよび核酸アナログ製剤)を行うことで、フォロー患者さんからの発がんが減少します。さらに肝がん治療後症例に対しても、同治療により肝がん患者さんの予後は著明に延長しています。 2009(平成21)年に当院で診療された新規肝がん症例は73例、総肝がん症例は400例を超えています。患者さんのQOLを損なうことなく、生命予後を延長するような治療を心がけたいと思います。
消化器科部長(肝臓)  梶原 英二


 以前は日本のがん死亡の原因第1位であった胃がんが減少した理由は、ヘリコバクター・ピロリ菌感染者の減少に加え、胃透視や内視鏡検査が広く普及したことがあげられます。現在では粘膜にとどまる早期がんであれば、大きな病変でも内視鏡治療(内視鏡的粘膜下層剥離法:ESD)が可能となり、当院でも2009(平成21)年には50例程度施行しています。一方、大腸がんは近年肺に次ぎ2番目に多いがんとなってしまいました。  働き盛りの成人に無症状で発症することもまれでなく、内視鏡による拾い上げ検査が重要です。さらに機器の発達とともに、食道の早期がんも数多く見つかるようになってきました。  私たちは内視鏡をはじめとするさまざまな検査と内視鏡治療という武器を手に、消化管のがんに敢然と挑む覚悟です。
消化器科医長(消化管)  中村 滋郎


 がん死亡原因の第1位である肺がんは進行した状態で発見されることが多く、また早期に診断された場合でも治療成績は満足できるものではありません。少しでも治療成績を向上すべく、呼吸器外科、放射線科とともに診断・治療方針を検討しております。がん診療センター充実により一層の連携を深めていきたいと思います。
呼吸器科部長  今永 知俊


 がんの診療は診断と治療から成り立っており、消化器がんについて言えば、診断は消化器内科による内視鏡、消化管透視、放射線科による画像診断、生検や細胞診の病理診断などを総合して治療方針が決まり、治療も外科的手術のみならず、内視鏡的切除、放射線治療、免疫化学療法などがあり、さらには末期がんに対しては緩和ケアも必要になります。つまり1つの診療科だけでは完成できないわけで、各科の共同、  協力が必要で、治療内容の均質化、向上を図り、当院の治療成績向上のためにも、がん診療センターとしての役割に期待したいと思います。
消化器外科部長  安蘇 正和


 乳がんという疾患には、女性のシンボル喪失にたいする心身のケアが必要といった特殊な面に加え、最近では乳がん治療の高度化・多様化が進み、より専門的な診断や治療が求められています。がん診療センターが開設され、他科の先生方との協力でより高度な医療を提供し、また、とくに外来での化学療法に力をいれ、がんになっても治療の質を落とすことなく、家族と過ごせる時間を大切にできるようにしていきたいと考えています。
外科医長(乳腺)  田中 旬子


 当施設は日本がん治療認定医機構および日本臨床腫瘍学会の認定研修施設です。  肺がんを代表する胸部悪性腫瘍では手術だけにとどまらず、化学療法(抗がん剤療法)や放射線療法といった集学的治療が求められます。私は呼吸器外科医でありますが、抗がん剤を専門に取り扱うがん治療認定医として、また西日本がん研究機構(WJOG)や九州肺癌研究機構(LOGIK)といった研究グループの一員として、胸部悪性腫瘍の臨床試験を推進しながら、標準治療の確立、治療向上をめざしたいと思います。
呼吸器外科医長  庄司 文裕


 がん患者さんはいろいろな治療を受ける間でも、痛みや体のきつさ、不安や悩みを抱えています。国は、昨年がん治療戦略としてがん対策基本法という法律を作りました。このなかで、手術、抗がん剤治療、放射線治療などの抗癌治療得と並んで、症状緩和治療を重点的な柱と位置付けています。これまでのような終末期だけではなく、手術や抗がん剤治療など、早期から緩和治療をすすめるように指導しています。  当院では、4年前から専用病棟を設置し、この方面にも力を入れてきました。
 患者さんにとってやさしい治療が提供できるように努めています。
緩和ケア科部長  今村 秀


 婦人科のがんで最も多いのは子宮がんです。子宮がんには、子宮の入口の頚部に発生する頚がんと、子宮の奥の子宮内膜から発生する体がんがあります。同じ子宮のがんであってもこの2つのがんは別のものです。子宮頚がんの発生にはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が関係してますが、体がんの発生とHPVの感染は関係ありません。子宮頚がんは健診を受けることによって早期発見が可能です。当科では  子宮頚がん検査充実のため、2007(平成19)年にコルポスコープを液晶モニター付のものに更新し、HPV検査を導入しました。現在、欧米に比べて低い日本の子宮頚がん健診受診率を改善することが課題となっています。
産婦人科部長  林 嘉信


 泌尿器科のがんでは膀胱がん、前立腺がんが多く、近年高齢化社会に伴い患者は増加傾向を示しています。泌尿器ではがんの診断から治療(手術、化学療法、放射線治療など)、緩和ケアまで泌尿器科が中心になって行うことが多く、当院ががん診療センターとしての方向性を打ち出したことは、当科としても歓迎します。今後、泌尿器科としても病院全体としての改革に全面的に協力し、各科がより協力しあって総合的に  がん治療に取り組める診療体系が構築されるよう努力していこうと考えています。
泌尿器科部長  奥村 幸司


 放射線治療は、手術療法・化学療法と並んで、がん治療の重要な治療法のひとつになっています。今年度より治療機器の更新および治療計画ソフトの充実により、従来よりも精度の高い治療が可能となりました。他科との緊密な連携を持ちながら、放射線治療に携わっていこうと考えてます。
放射線科部長  鎌田 宏二


 病理部は、近年欧米流の医学が急速に流入し、病院診療になくてはならない部門として認識され始め、今年から標榜科としても認知されるようになりました。このたび三大成人病のひとつであるがん診療にも、重点的に取り組むという病院長の強い意志を受けて、がん診療センターが開設されました。当然のことながら、がん診療は集学的治療といわれるように、多くの領域のスタッフが参加して、ひとつのチーム医療として成り立つものです。  病理部では、病理専門医2名に加え、九州大学と山口大学からの応援体制もでき、がん診療というチーム医療の一端を病理診断と診療精度の担保という立場から支えていく所存です。
 2009(平成21)年度は癌診断の立場から「細胞形態を科学する」というテーマのもとに、第48回日本臨床細胞学会を福岡市で主宰しました。10月30日と31日の2日間でしたが、全国から3000人が参加し、癌細胞診断について熱い議論で盛りあがりました。(病院の多くの部署の)ご協力いただいたみなさまのご支援のお陰と感謝しております。
副院長・病理部部長  金城 満


診療科のご紹介(がん診療センター)