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まぶたが下がってモノが見えにくい。眼瞼下垂かもしれません

2021年 12月14日 11:28

どんな病気ですか?

「眼瞼下垂」はまぶたが下がって視野が狭くなる病気です。モノを見るときにうっとうしさを感じたり、慢性的な頭痛や肩こりが主な症状です。また、見えにくさを解消しようと、おでこの筋肉を緊張させて眉毛を上げようとするため、額に深いしわができるなど見た目にもよくありません。


まぶたは眼瞼挙筋(がんけんきょきん)(図A①)とそれに連続した薄い組織(図A②)が収縮することで上がり、眼輪筋(図A④)の作用により閉じることができます。この筋肉がゆるくなると、上まぶたが垂れ下がってしまうのです。

原因は?

後天的に起こる眼瞼下垂の原因は次のとおりです。

1)加齢やコンタクトレンズの長期間装用、眼内手術などで、まぶたを上げる組織が変性または
緩む
2)眼球周囲の筋肉の変性、筋力の低下
3)眼球周囲の筋肉の神経麻痺
4)外傷、炎症、腫瘍や変性によるもの
5)加齢による皮膚の弛緩、顔面神経麻痺、甲状腺機能低下症など

手術が必要な場合は?

1.まぶたを上げる機能が、一定以上ある場合
まぶたを上げる機能を有した薄い組織(図A②)を周囲から分離し、これを前方に引き出し短かくして、下垂を治療する方法です。下垂の程度が軽度の場合は、より簡易的な手術で治療が可能な
場合があります。

2.まぶたを上げる機能が、著しく低下している場合
瞼板(図A③、図B①)と前頭筋(おでこの筋肉:図B②)を帯状または紐状のもので皮下をとおして連結させて、前頭筋の力を利用してまぶたを上げます。使用される材料として自家組織、人工物やナイロン性縫合糸があります。

  

どちらの方法も、二重のラインや眉毛の縁の皮膚を切って手術を行いますので、目立つ傷痕は残りませんが、一重の方は二重になります。局所麻酔、日帰り手術で保険が適応できます。

社会医療法人製鉄記念八幡病院 形成外科部長 高原寛

 

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