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脳脊髄液減少症に有効な治療方法 「ブラッドパッチ」

2017年 6月22日 15:10

佐山 徹郎医師(脳卒中・神経センター副センター長、脳神経外科部長)

認知度が低く、原因の特定も難しい
「脳脊髄液減少症(のうせきずいえきげんしょうしょう)」

起きたり座ったりすると、頭痛やめまい、耳鳴り、倦怠感などの諸症状が現れ、横になると治まる…。これは「脳脊髄液減少症」かもしれません。
脳や脊髄は「硬膜」で覆われ、その内側は「髄液」で満たされています。ところが、なんらかの
原因により、この硬膜から髄液が漏れ出し、上記のような症状を引き起こします。

原因としては、交通事故やスポーツ外傷、転倒などによる「外傷性」と、まったく原因が分から
ない「特発性」のものとがあり、特定が難しいとされています。また、まだ認知度が低い疾患の
ため、患者さんの中には、日常生活に大きな支障をきたし、苦しい思いをされながらも、なかなか効果的な治療法が見つからないという方もいらっしゃいます。

ブラッドパッチとは

診断はMRI検査やCT、RIなどの検査を行い、その結果、髄液の漏出が認められれば、「ブラッドパッチ」という治療も検討されます。ブラッドパッチは、髄液が漏れている付近に、採取した自分の血液20~30CCを腰や背中、首から注入し、漏れている穴を「かさぶた」をつくり閉じる治療法です。2016年4月に保険診療となり、当院でも佐山徹郎医師(製鉄記念八幡病院 脳卒中・神経センター副センター長、脳神経外科部長)が行っています。

典型的な症状は「起立性の頭痛」です。思い当たる方はお早めに脳神経外科にご相談ください。