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あなたの脈乱れていませんか?「不整脈」ってどんな病気?

2019年 11月27日 09:15

不整脈患者は増加の一途をたどっています

日本は世界トップクラスの長寿大国で、北九州市は政令指定都市のなかでも最も高齢化が進んでいます。高齢化が進むと不整脈の発症も増えます。
不整脈のうち「心房細動」は、現代社会では40歳以上の4人に1人が発症すると言われ、最近50年間での有病率は4倍にふくらんでいます。

不整脈とは?


本来、心臓は一定のリズムで拍動しています。正常な脈拍数は50~100回/分です(図A)。
正常な脈以外のものを不整脈と言い、大きく3つに分けて、脈拍数が100回以上/分になる「頻脈(ひんみゃく)性不整脈」(図B)、50回以下/分になる「徐脈(じょみゃく)性不整脈」(図C)、タイミングのずれた脈が出る「期外収縮」(青い★の部分)(図D)があります。
頻脈性不整脈はアブレーション治療、徐脈性不整脈はペースメーカー治療が必要になる場合があります。不整脈の発生は加齢と生活習慣の乱れが関与するものもありますが、全く健康な元気な方でも不整脈になることがあります。

放っておくと心不全や脳梗塞になることがあります

不整脈は動悸、失神など生活の質を低下させる耐えがたい症状を生むだけでなく、心臓機能の低下を引き起こし「心不全」になることがあります。さらに不整脈の種類によっては、命にかかわる状態を引き起こすものがあり注意が必要です。
また、心房細動は脳梗塞を引き起こすことが知られていて、ガンと一緒で進行するとなかなか治らなくなります。

毎日、血圧を測って不整脈は早期発見を

不整脈は全く無症状のことがあります。早く発見するには毎日、朝晩の血圧測定をお勧めします。最近の血圧計は脈の乱れを教えてくれますので、脈の乱れを指摘された場合は早めの病院受診をお勧めします。
不整脈は「早期発見、早期治療」が大原則です。不整脈は持っていても何もいいことはありません。不整脈を治して元気で長生きしましょう。
(循環器内科部長 竹本 真生先生に聞きました)

 

 

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