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原発性肺がんとは
2024年 12月27日 16:11
原発性肺がんとは
肺がんは多くの場合、健康診断などで胸部をレントゲン撮影して発見されることが多いです。
「肺に異常な影がある」と指摘され、CT検査などを受けてさらに追加検査が必要な場合、かかりつけ医から専門の医療機関に紹介されることが一般的です。
詳細な検査としては「気管支鏡検査」といって、細長い管状の装置を口から入れて、気道(気管、気管支)や肺の内部を視覚的に確認する検査になります。必要に応じて生検(肺の組織の一部を採取)を行います。採取した組織を病理医が顕微鏡で詳しく調べて、診断が確定します。
ステージ分類(病期の決定)
診断が確定すると、がんがどの程度進行しているかを「ステージ」で分類します。進行度を把握するためには、PET検査や頭部MRIなどが必要になります。
ステージ1 :がんが肺の中にとどまっていて、リンパ節に転移していない状態
ステージ2・3:がんが近くのリンパ節に転移している
ステージ4 :がんがの骨や肝臓などに転移している
原発性肺がんの種類
肺がんには主に次の4種類があり、それぞれに適した治療法があります。
・小細胞肺がん
・腺がん
・扁平上皮がん
・大細胞がん
治療方法
ステージやがんの種類に応じて、呼吸器内科医、呼吸器外科医、放射線治療医などが話し合い、最適な治療方針を決めます。
ステージ1・2:手術でがんを切除することが主な治療法になります。体への負担を考慮し、場合によっては放射線治療を選択します。
ステージ3:手術の可能性について、放射線科や外科の医師と慎重に検討します。
ステージ4:抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤などを使って、がんの進行を抑える治療を行います。
早期発見と禁煙のススメ
肺がんの治療では、早期発見と早期治療が非常に重要です。定期的な健康診断や胸部レントゲンをかかりつけ医で受けることをおすすめします。また、喫煙は肺がんのリスクを高めるため、ぜひ禁煙を心がけてください。
(社会医療法人製鉄記念八幡病院 呼吸器内科部長 鈴木邦裕)
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