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見逃してはいけない血液のサイン。血液内科ってどんな病気を診るの?
2026年 7月07日 14:09
血液は全身のバロメーター
血液内科は、血液や血液をつくる臓器(骨髄など)に関わる病気を専門に診る診療科です。
血液中には赤血球、白血球、血小板という3種類の血球が含まれていて、様々な役割を果たしています。これらの血球に何らかの異常が起こると、その役割が果たせなくなるため、色々な症状が現れます。
血球の異常とは
①赤血球の異常:赤血球は全身に酸素を運ぶため、不足すると体が酸欠状態になります。この状態を貧血といい、だるさや動悸・息切れ、めまいなどの症状が起こります。また、赤血球が増えすぎると血液がドロドロになり、血栓ができやすくなります。
②白血球の異常:白血球には好中球やリンパ球などがあり、細菌やウイルスなど異物の侵入から体を守る免疫の役割を担っています。正常な白血球が低下すると肺炎などの感染症にかかりやすくなります。また、白血球が増えすぎると、色々な臓器に入り込み、異常を引き起こすことがあります。
③血小板の異常:血小板は血を止める働きをしていますが、数が減ったり機能が落ちたりすると出血が止まりにくくなります。そのため、青あざができやすくなる、鼻血や歯ぐきからの出血が止まらないといった症状が現れます。また、血小板が増えすぎると血が固まりやすくなり、血栓の原因となります。

主な血液の病気
悪性リンパ腫は体の免疫を担うリンパ球が、がん化する病気です。首や脇の下、足の付け根などのリンパ節が腫れることがあり、多くの場合は痛みを伴いません。原因不明の発熱、体重減少、寝汗といった症状が続くこともあります。風邪が長引いていると思っていたら、実は血液の病気だったというケースもあるため、症状が長く続く場合には注意が必要です。
多発性骨髄腫は、骨髄中の抗体をつくる細胞(形質細胞;リンパ球が分化したもの)が異常に増える病気で、特に高齢の方に多くみられます。圧迫骨折による腰や背中の痛み、貧血によるだるさや息切れ、腎機能の低下がみられることもあります。年齢による変化や整形外科的な症状と考えられやすく、見逃されやすい病気のひとつです。
急性白血病は、芽球と呼ばれる未熟な血液細胞が増殖する病気で、一般的には進行が速い血液がんです。芽球が増えると熱や骨の痛みが出ることがあります。また、正常な血球が造られなくなるため、感染症にかかりやすくなり、貧血や出血などの症状も見られるようになります。一方、慢性白血病はゆっくり進行するため症状が出にくく、健康診断などで見つかることもあります。
見逃してはいけない血液の”サイン”
血液の病気は、血液検査で赤血球、白血球、血小板の異常として発見されることが少なくありません。動悸・息切れ、原因不明の発熱、体重減少、皮下出血(あざ)や鼻血なども重要なサインです。「少し気になるけれど様子を見よう」と思っているうちに、症状が進行してしまうこともあります。気になる変化があれば、早めに医療機関へ相談することが大切です。
血液内科医からのメッセージ
血液の病気は治りにくい印象があるかもしれませんが、最近は抗体療法や分子標的治療などが数多く開発され、治療成績も良くなってきています。体への負担を抑えた治療法も増えており、高齢の方でも治療の選択肢が広がっています。
気になる症状がある方や、健康診断で血液の異常を指摘された方は、早めの受診が適切な治療につながります。まずはかかりつけ医にご相談されてください。
地域の皆さまに安心して治療を受けていただけるよう、今後も努めてまいります。
監修:製鉄記念八幡病院 血液内科部長 田中綾
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