Feature | 特集
たかが白内障、されど白内障
2018年 1月09日 10:00
今回は眼科の知られざる奥深いお話しです。
年齢とともに増える眼科疾患と言えば、そう、白内障ですね。
医療の整った我が国では、失明原因の第1位は緑内障ですが、
発展途上国ではいまだに白内障により多くの視力が失われています!
まずは白内障のちょっとした勉強を。朝食での目玉焼き。熱で卵が白く変化しますよね。
これはタンパク質が熱によって変性(変化)し色が変わるのです。
卵と同じ様に、白内障は水晶体と呼ばれる部分が年齢や様々な病気により、変性
してしまうのです。
図1は目の構造を示していますが、黒目(角膜)の内側にある水晶体が濁ってしまう事で、
かすみやまぶしさ、視力低下の原因になってしまいます。
程度の差こそあれ、日常生活での過ごしやすさ(QOL)は下がってしまいます。
見えにくい事が原因で転倒してしまい、骨折での長期の入院生活を余儀なくされると、
ベッド上での生活が長くなり、普段の自分らしさを失う可能性にも。
合併症はゼロではない手術ですが、多くの方が視力を取り戻し生活されています。
今まで眼科にはお世話になった事がない方。何となく今までと違う感じがあれば
ご近くの眼科へ!
また、当院では日本での失明率第4位であり、近年の増加傾向を示す加齢黄斑変性など、
多くの疾患での検査に対応する医療機器(図2)を導入しています。気軽にご来院ください。
(図2)
(製鉄記念八幡病院眼科主任医長 荒川聡先生(医学博士)に聞きました)