学術活動

第114回日本消化器内視鏡学会九州支部例会「研修医奨励賞」を受賞して

今回、「内視鏡的に虫体を摘出しえた胃・小腸アニサキス症の一例」という症例報告にて、研修医奨励賞を受賞できたことを大変嬉しく、光栄に思います。

アニサキス症は腹部救急疾患として比較的遭遇することがある疾患ですが、小腸アニサキス症は稀な疾患です。また、胃と小腸に同時にアニサキス症を発症し、どちらも内視鏡的に除去し得た症例は非常に稀であるため、文献的考察を加えながら症例報告させていただきました。

本症例では、アニサキス症に特徴的な食事歴と上部消化管内視鏡検査所見に加えて、腹部造影CT所見から小腸アニサキス症の合併を疑うことができ、治療につなげることができました。本症例のように、患者さんの訴えに加えて、様々な検査所見を総合的に判断し、診断・治療していくことが重要であると改めて実感することができました。

発表当日は、ほどよい緊張感を感じながら、準備してきたものを十分に発表でき、これからの大きな自信につながったと思います。今回の学会発表に向けて、指導医の先生方にはお忙しいところたくさんご指導いただき、スライド・発表の準備を行うことができました。

2年間の初期研修がもうすぐ終わりに近づいています。来年からは主治医として、より一層責任感を持って診療にあたりながら、日々精進していこうと思います。

重森 亮宏