臨床工学部

概要

臨床工学技士(CE:Clinical Engineer)とは、医師の指示の下に、生命維持管理装置の操作および保守点検を行うことを業とする医療機器を専門に扱う医療職種です。当院では現在 14名の臨床工学技士が在籍しています。病院内にて、医師・看護師や各種の医療技術者とともに、チーム医療の一員として生命維持をサポートしています。高度先進医療を支えるにあたり、これから医療機器の高度化・複雑化がますます進むと考えられます。私たち臨床工学技士は、安全性と信頼性を確保する責務を担い、患者さんに安心して治療を受けていただけるよう努めています。

基本理念

  • 医療機器の管理充実を図り、安心・安全な医療の提供を目指します

業務内容

血液浄化療法業務

当院では85名ほどの患者さんが血液透析療法を受けています。その中で臨床工学技士は回路セッティング、透析関連機器操作、穿刺、血液回収などの透析全般の業務を行っています。また、計画的なメンテナンスと共に徹底した水質管理を行うほか、透析管理システムを導入して安全で質の高い透析療法をめざしています。そのほかにも、地域医療支援病院としてさまざまな血液浄化療法(白血球吸着・血漿交換・血球成分除去・胸腹水濾過再静注法・持続的緩徐式血液透析濾過など)の治療支援を行っています。

人工呼吸器管理業務

当院には15台の人工呼吸器と8台のNPPV専用装置があり、集中治療室(ICU)や呼吸器病棟にて使用しています。臨床工学技士は人工呼吸装着患者の日常点検を毎日施行し、人工呼吸器離脱に向け他職種と連携して患者ケアに取り組んでいます。 また、定期メンテナンス・オーバーホール等も着手しています。呼吸ケアサポートチーム(RST)では医師・看護師・理学療法士とともに回診を行い、患者さんの早期回復に向けサポートをしています。また、睡眠時無呼吸症候群の治療として行われる在宅CPAPの導入支援や導入後の調整等も行っています。

循環器関連業務

循環器関連業務は大きく分けて、心臓カテーテル業務と心臓ペースメーカ業務があります。
心臓カテーテル業務には2017年より着手し、PCI(経皮的冠動脈インターベンション)におけるIVUS(血管内超音波検査法)の専用機器の操作や清潔野での治療補助をメインに行っています。
心臓の血管が相手となる検査・治療なので、医師・看護師・検査技師・放射線技師といった他職種と連携して安全で確実な診療を目指し日々取り組んでいます。
心臓ペースメーカとは、心臓に備わった自然のペースメーカの代わりを務める医療用電子機器です。心臓の鼓動が途切れたことを検知すると、ペースメーカは電気的刺激を心臓に送り、正常なリズムで鼓動させるようにします。臨床工学技士はペースメーカ動作チェックを行ったり、プログラムの再調整を行ったりします。また植え込み手術の際にも臨床工学技士が立ち会い、円滑な手術の支援も行っています。

内視鏡業務

2013(平成25)年より内視鏡室(現内視鏡センター)の保守管理体制の強化と機器トラブルへの即時対応を目的に内視鏡業務を医師・看護師と協力して取り組んでいます。おもに内視鏡検査の介助支援を行うほか、患者さんのケア、内視鏡で使用するスコープ(カメラ)や各器材の洗浄・点検などを行っていま す。その他に特殊な内視鏡検査にERCP(内視鏡的逆行性胆膵管造影)や気管支鏡検査などがあり、それらの検査でも業務補助を行いセンター化した内視鏡関連の検査の機能充実と安全性確保に取り組んでいます。

ME機器中央管理業務

臨床工学技士は生命維持管理装置をはじめとする高度管理医療機器(通称:ME機器)、計1429台を管理しています。当院では輸液ポンプやシリンジポンプなどの汎用性のある医療機器を病棟・外来へ貸出・返却する中央管理システムを採用しており、それ以外の大型の機器や手術室内の清潔状態で使用する機械など各設置場所から動かせない物は毎日ラウンドして機器の管理にあたっています。このようにして、常に医療機器専門の臨床工学技士が整備・点検にあたることで安全性確保と有効性維持に貢献しています。

安全管理業務

臨床工学技士は医療機器を担う立場から医療機器安全管理委員会・リスクマネージメント部会・環境感染防止委員会・業務改善検討 会等の委員会に参加し、急性期病院としての責務にも貢献しています。また医師・看護師・診療技術部に対し、医療機器研修会や病棟単位の勉強会・MEニュース発行などを定期的に行っており、安全管理において重要な教育・訓練・安全情報公開にも力を入れて取り組んでいます。