クスリのはなし
お薬を飲み忘れた時、どうする?
2025年 5月26日 10:36

薬を飲み忘れた!どうする?
次の服用までに時間の間隔がある場合は、飲み忘れに気づいた時点ですぐに飲みましょう。
ただし、次のお薬を飲む時間が近い場合は、1回飲むのをやめるか、または気づいた時点ですぐに
お薬を飲んで、次に飲むお薬の時間の間隔を空けるようにします。
1回飲み忘れたからといって、2回分のお薬を一度に飲まないでください。
1日3回に分けて服用するお薬の場合(一般的な目安)
次の服用時間が例えば2時間後など、次の服用時間が迫っているときには、1回分を飛ばして次の服用時間の時に服用してください。飲み忘れに気づいて服用した後は、次の服用時間まで少なくとも4時間程度は空けるようにしましょう。
1日2回に分けて服用する薬の場合(一般的な目安)
飲み忘れに気づいて服用した後は、次の服用時間まで、少なくとも6時間程度は空けるようにしましょう。
1日1回服用する薬の場合(一般的な目安)
その日の内に飲み忘れに気づいた時は、思い出したときにすぐに服用してください。飲み忘れに気づいて服用した後は、次の服用時間まで、少なくとも8時間程度は空けるようにしましょう。
特別なお薬の場合
飲む時間が特に大事なお薬(例:血糖や血圧を下げる薬、抗菌薬、避妊薬など)については、飲み忘れた場合の対応が特に重要です。
例えば、血糖を下げるお薬の場合、薬と食事のタイミングが重要です。
食直前に服用するお薬を飲み忘れたとき、食事をとらないのにお薬を服用すると、低血糖を引き起こすことがあります。
このようなお薬を飲み忘れたときは、薬の説明書を読んだり、病院や薬局に相談するのが安全です。
飲み忘れを防ぐ工夫
飲み忘れを減らすために、こんな方法を試してみましょう。
・食事の支度をするときに、1回分の薬も食卓に出しておく
・薬を見える場所に置く(ただし、小さな子どもの手の届かない場所に保管する)
・一包化(服用時期が同じ薬や1回に何種類かの錠剤を服用する場合などに、それらをまとめて1袋にすること)してもらう
・お薬カレンダーを使用する
・スマートフォンのアラームやタイマーを設定する
飲み忘れたときに迷ったら、無理に判断せず、病院や薬局で相談するのが一番安心です。
お薬の説明書にも「飲み忘れた場合の対応」が書いてあることが多いので、確認してみてください。適切な対応はお薬ごとに異なる場合があるので、できるだけ早く専門家に相談しましょう。
(社会医療法人製鉄記念八幡病院 薬剤部長 後藤渉)