集中治療部

特色

集中治療部は、特定集中治療室管理料を算定する集中治療室(ICU)6床と、救急病棟8床の2病棟で運営しています。両病棟とも中央診療部門に位置づけられ、スタッフは専任医1名、看護師はICU21名、救急病棟17名、看護助手3名です。

当ICUの特徴は、高齢者に対応したICU管理です。入室患者さんの平均年齢は2001年から継続して70歳を超えており、2021年は約75歳でした。多くの方が病前から併存症や機能低下を抱えており、原疾患の治療が適切であるだけでは救命できない、救命できても治療が長期化し、機能低下が進行してしまうということが少なくありません。よりスムーズに、より良い状態で救命するためには、入室初期からの治療ゴール設定、そのための戦略立案、個々の患者さんに合わせた合併症の少ない迅速な超急性期管理、状態安定後助け切るまでの継続的なサポートが不可欠です。このため、入室早期から下側肺障害予防、浮腫改善、理学療法士によるベッドサイドリハビリ、栄養サポートチーム(NST)による早期経腸栄養などの取り組みを、またハイリスク症例は退室後も継続したサポートを、ICUスタッフおよび院内多職種と連携して行っています。

扱う疾患

中央診療部門であり、各科から要請がある患者さんを収容し治療の場を提供するため、取り扱う疾患は多岐にわたります。ICUの役割は、原疾患治療にいたるまでの、呼吸・循環・輸液・栄養・感染の高精度の管理、臓器保護、不全臓器のサポート(人工呼吸管理、透析、補助循環)がおもな仕事です。患者さんの割合は、内科系外科系ほぼ半々となっています。当院の出自(八幡製鐵所の病院由来)と施設面の充実もあり、熱傷や化学損傷、軟部組織感染症の患者さんを積極的に受け入れています。

設備・検査機器

全病床に生体情報モニターを設置し、救急外来・ICU・救急病棟のモニターはICU内でセントラル管理しています。人工呼吸器12台、非挿管型人工呼吸器9台、ペーシング機能付き除細動器、体外式ペースメーカー、全ベッド対応可能な透析用コンソール、CHDF機器、血液ガス分析装置、専用のポータブルX線撮影装置、気管支鏡、電子内視鏡システム、超音波診断装置1台、体位自動変換ベッド1台、熱傷用ビーズベッド1台を保有しています。ICU内に熱傷用浴室を持ち、熱傷患者さんの包交以外に、外傷患者の創洗浄、除染、早期リハビリにおける入浴療法等にも利用しています。重症新型コロナウイルス感染症症例に対応するため、ICU内に挿管呼吸管理ができるテント型陰圧室1床を設置しています。CT検査室、心臓カテーテル検査室、血管造影室が同一フロアにあり、緊急時の迅速な対応が可能です。

診療実績

  2019 2020 2021
入室患者数(人) 1,509 1,533 1,609

※入室患者数はICU・12病棟1階の合計数

こんな症状ありませんか?

やけど
「やけど」は「焼けた所」→「やけどころ」→「やけど」からきている俗名です。医学専門用語として「熱傷」とよばれ、熱による皮膚や粘膜の外傷を言います。
皮膚障害の程度は接触する熱源の温度と接触時間によって決まります。非常に高温のものであれば、短時間の接触でもやけどになる一方、44℃~50℃程度の低温のものでも長時間接触しているとやけどになり、これを低温熱傷と呼んでいます。
深い広範囲のやけどで重症の場合は、全身状態が悪化して命に関わることがありますので、熱傷専門施設での治療が必要となります。また重症でなくても、適切な治療が行われない場合には、キズに細菌が繁殖するなどして治るのが遅くなると後遺症(キズあとのひきつれや盛り上がりなど)を残すこともあります。
安易に自己流のラップ療法などをせずに、やけどをした場合にはできるだけ早期に医療機関に受診することをおすすめします。
乳児・小児では、大多数が家庭内で発生します。主な原因は高温液体(ポットの湯、熱い飲み物、カップ麺)です。それ以外では、加熱固体(アイロン、ホットプレート)にも注意が必要です。保護者の注意で防げる場合がほとんどです。
学童期では夏の花火、BBQの際のやけどが(数は多くないにしても)発生しますので、ガスバーナーによる着火には特に注意してください。青壮年期は職業関連および、自傷行為によるものが原因の上位を占めます。
高齢者では家庭内での発生が多く、調理中もしくは仏壇ろうそくによる着衣への着火が高頻度にみられます。それ以外でもストーブにつまずく、寝たばこを原因とした火災などがみられ、身体機能低下に伴い高齢者家庭内での「火」の使用のリスクを痛感します。
高齢者では湯たんぽや電気あんか、電気毛布、使い捨てカイロなどによる低温熱傷の発生リスクが高いので十分な注意が必要です。

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