小児科

特色

地域の子供たちの心と身体の健康を守ることは、われわれ小児科医の使命であり、喜びです。

患児とともに始め
患児とともに続き
患児とともに終わる

Sir. Dr. William Osler

診療担当表

 
外来 午前 魚住 魚住 魚住 魚住 魚住
専門外来 午前     第1・3週
腎疾患
   
午後   乳幼児健診
予防接種
  第2週
循環器
 
      肥満  

扱う疾患

外来は、呼吸器・感染症・アレルギー疾患などいわゆるCommon diseaseをはじめ急性期の疾患が多く、とくに気管支喘息はピークフローメータ、肺機能検査、喘息日誌を用いた治療管理を行っています。以下の疾患については専門外来を設けておりますので、外来へご連絡いただければ対応させていただきます。

肥満外来
小児の肥満症、メタボリックシンドロームに対しては肥満外来で食事療法、運動療法ならび4回体重表を用いた行動療法で治療しております。
腎疾患
急性腎炎、慢性腎炎、ネフローゼ症候群、紫斑病性腎炎、水腎症などの診断と治療ならび学校検尿で指摘された血尿、たんぱく尿の精査を行います。
循環器外来
学校検診での心雑音の精査ならび川崎病の診断と治療、フォローアップを行います。

入院は2階の小児病棟になります。入院患者の年齢は0~1歳の乳幼児が入院患者全体の半数を占め、5歳までの患者が全体の8割を占めます。入院症例の内訳は肺炎、RSウイルス感染症、気管支喘息などの呼吸器疾患が50%を占め、急性腸炎、急性扁桃炎、尿路感染症、川崎病が続きます。小児科の特殊性を考慮して原則、個室管理で治療を行っており、小児科医、看護師、コメディカル一丸となって1日で早い家庭復帰、社会復帰をめざします。

診療の標準化・質の向上への取り組み

かかりつけ医との連携を大切にし、患者さんの権利を尊重し、徹底したインフォームドコンセントを実践し、地域に根ざした安全で質の高い小児医療を実践していきます。

実績

  • 2016
    入院 68
    平均在院日数 6.2

こんな症状ありませんか?

気管支喘息

はじめに

喘息とは「ヒューヒューゼーゼーいうような喘鳴をともなった呼吸困難の発作が繰り返す呼吸器疾患」と定義されます。小児の気管支喘息は増加しています。20年間で3倍以上に増加して、有病率は5~6%と推定されています。

原因

小児喘息の約9割はダニのアレルギー反応で起きます。アトピー体質の子どもがダニを吸い込むと気管支粘膜にある肥満細胞が反応してロイコトルエンなどの化学伝達物質が出て、気管支を収縮させて喘息発作が起きます。気管支粘膜は傷(炎症)つくと過敏性をまし、次々と発作が起きやすくなります。この気道の慢性炎症が喘息の基本病態です。

症状

ダニが繁殖する春と秋に小児喘息は多発します。発作強度は小、中、大発作および呼吸不全の4段階に区分され、呼吸状態と生活状態の障害程度によって判定します。マイコプラズマ、百日せき、インフルエンザ、RSウイルスなどの呼吸器感染症にかかった場合には喘息発作が重症化することがあり注意が必要です。

治療

対症療法

小~中発作の場合は発作用の吸入薬、内服薬があればそれを使います。効果が出るまで、吸入で5分、内服で30分かかります。薬を使っても悪化する場合や大発作以上の場合には、直ちに医療機関を受診する必要があります。

長期管理

成人と同様に、小児喘息の本態は慢性の気道炎症であることが明らかになり、治療のポイントは気道炎症を抑制し、無発作状態をできるだけ長期に維持することに絞られています。長期管理薬は抗炎症作用をもつステロイド吸入、抗ロイコトルエン受容体拮抗剤から選択され、その使用量は年齢、重症度、コントロール状況、肺機能検査の結果から決定されます。気道炎症の改善に伴って、自覚症状、肺機能が改善し、入院率、喘息死亡率は大幅に減少しています。

  • 小発作
    軽度喘鳴・陥没呼吸あるが、日常生活に障害なし
  • 中発作
    明らかな喘鳴・陥没呼吸あり、会話、睡眠などに障害あり
  • 大発作
    著明な喘鳴・強い呼吸困難あり、会話困難、チアノ-ゼあり
  • 呼吸不全
    著明なチアノ-ゼ、意識レベルの低下、尿便失禁
肥満が気になる

はじめに

文部省の統計によると、こどもの肥満は30~40年前に比べ3~4倍に増加し、学童の10人に1人が肥満といわれています。飽食や運動不足が原因と考えられています。

3歳以降の肥満には要注意

1歳のこどもの肥満を心配されるお母さんがいますが、2~3歳頃になればほっそりすることが多いので心配いりません。しかし3歳以降の肥満は年齢とともに肥満の頻度や合併症の頻度が増大します。とくに6歳以降の肥満は70%~80%も大人の肥満に移行し、生活習慣病やメタボリックシンドロームを生じるので重大です。

お腹が出ているこどもは要注意

最近の研究で内臓脂肪が糖尿病、高脂血症、高コレステロール血症、虚血性心疾患を発症させるTNF-αやFFAなどの有害な物質を分泌しています。腹囲が大きなこどもは内臓脂肪が多く、糖尿病・高脂血症・高血圧・脂肪肝を高率に発症する可能性が高くなります。

治療

食事療法

年齢、身長に応じた栄養摂取量(カロリー)を守りましょう。清涼飲料水1Lには角砂糖15個が入っており、砂糖の過剰摂取は内臓脂肪の増大を招きます。まとめ食い、早食い、夜食などの不適切な食習慣は肥満者に多く見られます。正しい食習慣を確立していくことが重要です。

運動療法

運動は内臓脂肪を減少させ、合併症の進展を抑えます。有酸素運動(歩行、ジョギング、水泳、サイクリングなど)を週3回以上、30分以上の運動を続けることが大切です。こまめに体を動かすことや1日1万歩以上歩く習慣がとても大切です。

行動療法

肥満を引き起こす不適切な生活習慣、食習慣を修正することが大切です。体重の変化を記録し、それらを分析、評価することで自己管理を行い、減量に対する動機づけを強めることが大切です。

川崎病の疑い(5日以上の発熱、両側の眼球結膜の充血、口唇の紅潮、発疹など)

川崎病は4歳以下の乳幼児に好発する原因不明の疾患で、全身の血管に炎症を生じるのが特徴です。1967年に川崎富作がはじめて報告したことから川崎病と呼ばれます。日本での年間患者数は1万2,000人を超え、0~4歳人口あたりの罹患率は年々増加しています。

症状

  1. 5日以上続く発熱
  2. 両側眼球結膜の充血
  3. 口唇の紅潮、苺舌
  4. 不定形発疹
  5. 四肢末端の硬性浮腫
  6. 非化膿性頸部リンパ節腫脹

上記の6大症状が特徴です。6大症状のうち5つがそろえば、川崎病と診断されます。4つしかみられない場合でも冠動脈瘤が発見されれば川崎病と診断されます。

合併症と予後

川崎病では全身の血管に炎症が生じますが、心臓を栄養する冠動脈に強い変化が現れます。発病から5日目以降にみられます。治療がおそくなると巨大動脈瘤ができることがあります。

治療

グロブリンを大量に点滴静注することにより、冠動脈瘤の発症を25%→3%まで低減させることが明らかとなり、血栓を予防する目的のアスピリンを併用するのが一般的です。しかし、炎症が強くて動脈瘤の発症が予測される症例では、早期からさらにステロイドなどの治療を追加して、より強力に治療を行います。

予後

軽度の血管炎で終息した例は2-3週目には正常化します。しかし、冠動脈瘤が後遺症として残った場合は心臓カテーテル等の検査が必要で、心臓の専門医の定期的な検診が絶対的に必要となります。

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